心に♪留まる
22頁 承諾

【選択肢···大切?大切にしない?】


琉生は、工藤家につくと
涼子の夫の仏壇に手を合わせる。

涼子は、嬉しく思い
「ありがとうございます。」
と、言うと
琉生は、驚いた顔をしたが
一度頷き
「さあ、座って下さい。」
と、涼子に言われて
琉生、池谷、山中が座った。

琉生と池谷は、
流が小豆と暴れているのを
見て驚いていたが·····

「いつも、ああです。
小豆が流から離れなくて。」
と、一颯は言いながら
「小豆。ハウス。」
と、言うと
小豆が流を見る。

流にも
「ハウスだよ。後でね。」
と、言われて小豆は
自分のケージへと入って行った。

それをクスクス笑いながら
涼子は、料理を並べて行く

いつも、どんな物を口にして
いるかわからない人達だけど
家庭料理を食べて欲しかったから
流ちゃんと川口さんと三人で
用意した。

琉生は、びっくりしていたが
美味しくて沢山食べていた。
そんな琉生を池谷は驚き
流は、嬉しかった。

流の作ったデザートを並べ
コーヒーを飲みながら
一息ついた時に

一颯は、
「私は、ただの保育士です。
産まれた環境も育った世界も
流さんとは違います。
ですが、流さんとこの先
共に生きて行きたいと思っています。
どうかお許し頂けませんか?」
と、頭を下げる一颯。

流は、一颯の手の上に自分の手を
重ねてから兄、琉生に頭を下げた。

琉生は、改めて座り直し
「流の事をお願いします。 
流には、いつも笑っていて欲しい。」
と、頭を下げて言った。

そんな琉生に
「お兄ちゃんも幸せになって欲しい。」
と、流は琉生を抱きしめると
琉生は、驚きながら
流を抱きしめ返したた。

「別れじゃない。
流ちゃんは、いつでもここに
いるのだから
いつでも来たら良いよ。
流ちゃんに取って
たった一人のお兄さんで
たった一人の家族なんだから。」
と、涼子は琉生に言った。

琉生は、ハッとしながら
皆んなに向けて何度も何度も、
頷いていた。

池谷も川中も嬉しかった。

一颯は、
「流。お兄さんに許可は得たよ。
もう、何があっても離れない。
ずっと、ずっと、一緒に居よう。」
と、言って
四角い箱から指輪をだして
流の左手薬指にはめ
「小さくてごめん。
でも、流の指に合うと思った。」
と、言う一颯に
「ありがとう。
ずっと一緒に居ようね。
涼子ちゃんも小豆も。
指輪、可愛いい
とっても好き。」
と、指輪をくるくるまわしながら
見ている流に
みんな笑っていた

小豆も参加させてもらう。

琉生から願いは、
工藤家の建替え
これだけは、琉生は引かずに
直ぐに設計士がやってきた。

老朽化で園に問題があっても
大変だと、そちらの調査も入り
涼子の頭を痛めたが
「お義母さん。
息子からの提案ですから
宜しくお願いします。」
と、言われてしまい
言い返せなかった。

流は、糸風グループの全てから
身を引いてエレクトーンを
ボランティアで弾いたり
園の事務を手伝ったりしていた。
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