心に♪留まる
23頁 流の為に
【選択肢···使って欲しい?使わない?】
琉生は、
流の為に海と山の間に
小さいがホテルを建設していた。
それは、結婚をするとかしないとかに
関係なく
もし結婚したいと想える男性が
現れたら挙式に使ってほしい。
もし現れなかったら
憩いの場所にしてほしい。
と、思っていた。
教会と宿泊施設を兼ね備えている。
こじんまりとしているが
琉生自身、とても気に行っていた。
そこを使う事になるとは······
スタッフは、有名ホテルから
選抜されたものが出向く。
美容師のスタッフ
教会のスタッフは
池谷が選んだ。
流のウェディングドレスは、
涼子と流が選んだ。
流が嬉しそうにしているのが
琉生は、嬉しかった。
当日、流のウェディングドレス姿に
鼻血を出す一颯にスタッフが
バタバタして大変だったが
二人は幸せだった。
工藤家側は、
涼子とひまわり保育園の
スタッフ全員28人
流側は、琉生と池谷と川中の三人
糸風グループの中に祝って
欲しいのは、この三人だけ。
「時間でございます。」
と、スタッフに声をかけられて
流と琉生は、顔を見合わせて頷く。
「お兄ちゃん。ありがとう。」
と、流が言うと
琉生は、自分の腕にある
流の手の上に自分の手をのせ
「俺の大切な大切な妹だ。幸せであれ。」
と、言った。
教会の扉が開かれ
二人が頭を下げる······と
周りから鼻をすする音が······
先には、涙をためた一颯が
「宜しく、頼む。」
と、言う琉生に
「はい。二人で幸せになります。
そこには、お兄さんと池谷さん
川中さんと母にいて欲しい。」
と、一颯は言い
みんなを再び泣かせていた。
皆んなの前で誓い
婚姻届を記入した。
証人欄には、琉生と涼子の名前が
書かれていた。
式が終わると
沢山の写真を取り
披露宴へと向かう
披露宴では、綿帽子を被り
皆んなで写真を撮る
途中、カクテルドレスに着替えて
ケーキカット、キャンドルサービスを
行い賑やかで思い出の
残る披露宴となった。
最後に種明かしが·····
このホテルが流の為に
琉生が建てた物だと
池谷から発表されて
流は、涙が止まらずに
大変だった。
その日は、全員が
披露宴会場のホテルに宿泊して
満喫していた。
今後、このホテルは
希望されれば
使用することになった。
とても綺麗でみんなも気に行って
いたから。
流がお願いしていた。
一颯と流は、明日から
タヒチへと新婚旅行へ行く
「小豆が可哀想だから」
と、流が言ったが
涼子から
「小豆は、いてもいるから。」
と、ダメ出しをされて
行く事になり
二人は、小豆の頭を沢山撫でてから
出発した。