心に♪留まる
27頁 サル?
【選択肢···笑う?笑えない?】
琉生と涼子に
流の状態を説明して
改めて我が子を見る。
本当にかわいい
だが琉生は、
「サルだな?」
「えっ、どこが?」
「全部。」
と、言う琉生に
涼子は、笑いながら
「あなたも、きっと
かわいいお猿さん
だったでしょうね。」
と、言うと
照れ笑いする琉生に
池谷と一颯は、
ニヤニヤしながら見ていた。
琉生も、流と同様に涼子が
安心できる存在だった。
看護師さんから
流の目が覚めたと聞いて
一颯は、一目散に流の部屋へと
向かう。
その後を
涼子と琉生、池谷が
流の病室へと向かい
「流ちゃん。おめでとう。
疲れたでしょう。」
と、涼子は、果物や甘い物を
流に食べさせる
「流、疲れたか?
典李は、サルみたいだったぞ。」
と、琉生が言うと
流は、一颯を見て
一颯が肩を上げると
笑いだしていた。
「流様。おめでとうございます。
典李様は、可愛顔をしていましたよ。
サルなんて。
本当に琉生様は。」
と、言うから
今度は、一颯や涼子まで
笑い、琉生まで笑って
賑やかな流の病室となっていた。
声をだして笑う
なんて····
今まで·····なかった····こと·····だっ
琉生は、口元を抑えながら
不思議な感覚だった。