心に♪留まる
5頁 事故?

【選択肢···せめる?せめない?】


今日は、外食業界のパーティーが
行われる。

準備をして向かう流

  ❝ キィー ❞

車が急停車した。

「どうしたの?川中さん。」
「流様。申し訳ありません。
    確認して参ります。」
と、運転手の川中さんが車からでると

ボールを抱いている男の子を
抱え込むように抱き締めて
倒れている男性がいた。

車が当たった訳では無いが
流は、川中に救急車の
手配をさせて
池谷に連絡をする。

男性と子供は、病院にて
検査を受けたが
異常はなかった。

二人共 少しの切り傷で済んだ。

警察の方でも
ドライブレコーダー等で
車との接触が無いことは
確認できた。

子供がボールを追って
飛び出したのを
男性がかばった
と、言う事らしい。

二人は、大事を取り
その日 入院してから
明日帰る。

流は、ドレスコードの上から
コートを羽織
二人の病室へ。

子供の両親は
痛く恐縮していたが
「なんともなくて良かった。」
と、言う流に
お礼を言っていた。

一方
子供をかばった男性は

工藤 一颯
( くどう いぶき ) 31歳
ひまわり保育園 主任

「そんなチャラチャラした
格好で動いているから
人が見えていないんだ。」
と、いきなり流に言った。

その顔は、人を嫌っている?
流の様な人間を嫌っている?
そう感じた。

池谷は、直ぐに流を守る体制を
とったが、流は、それを手で 
静止して
「私の服装について
あなたにとやかく言われる事は
ありません。
下衆の考え、くだらない。

私の運転手は、あなたや
お子さんに指一本触れては
いませんが。
お解りにならないようなら
警察署で画像を見て下さい。

私の運転手によって
手当を受けたにも関わらずに
お礼を、言われるなら
まだ、しも。
服装?
それも運転をしていない
人間の服装?
あなたの頭の中
おかしいのでは?」
と、言いながら
ドアに向かう流。

一颯は、あっけに
取られていて
言葉が出なかった。

流は、車に乗り
外の風景を眺めていた。

池谷は·····思う。

人には、色んな考え方がある。

でも、上辺だけを見て
物を言って欲しくない。

流は、決して強い人間ではない。
だが、生まれた時から
お嬢様だっただけだ。

今回の事だって
糸風グループや流様が
動く必要もない

それなのに
あの男は······

あまりの理不尽差に
呆れを通り越していた。

流様は、糸風の邸で暮らしている。

琉生様も糸風邸で暮らしているが
琉生様は、本邸に

流様は、別邸。

流様が自分で簡単にデザインして
専門家が細かく作り上げた
別邸に一人で暮らしている。

好きなエレクトーンと
使い安いキッチン。
流様の心休まる空間と
なっている。
俺自身、入った事はない。

琉生様は、入るが
必要以上に入らない様に
しているようだ。

流様は、二、三日
休養する。

理不尽な言葉に
決して傷ついている?
訳では無いが

琉生様よりの指示だ。
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