意地悪な王子様とのヤキモチ争奪戦
「ンンッ……」
千歳は、一体、此処をどこだと思ってるんだろうか。此処は、紛れもなく会社の中でそれも、いつ誰がやってくるかも分からない副社長室で、営業一課の課長が、秘書と堂々とキスするなんてあり得ない。
私は、慌てて、千歳の胸を思いっきり突いた。
「もう、千歳っ、何すんのよっ!」
ようやく、離された唇から、勢いよく吐き出した言葉は、すぐに不機嫌な顔をした千歳に言葉を被せられる。
「実花子が、チョコレートくれないからでしょ!いつまで僕を待たせる訳!」
「へ?」
思わず、素っ頓狂な声が出た。
千歳が、不満気に腕を組むと、二重瞼をキュッと細めた。
「僕、お昼から……いや、朝からずっと待ってたんだけど?何なら昨日のベッドの中から楽しみにしてたのにさ、いつくれる訳!誕生日だからって、颯先輩にばっかり構ってさ。初めて過ごす僕とのバレンタインなのに、僕なんかどうでもいい訳?!」
私は、目を丸くする。
千歳の言葉をもう一度頭の中で噛み砕きながら、急に顔が熱くなる。
千歳は、一体、此処をどこだと思ってるんだろうか。此処は、紛れもなく会社の中でそれも、いつ誰がやってくるかも分からない副社長室で、営業一課の課長が、秘書と堂々とキスするなんてあり得ない。
私は、慌てて、千歳の胸を思いっきり突いた。
「もう、千歳っ、何すんのよっ!」
ようやく、離された唇から、勢いよく吐き出した言葉は、すぐに不機嫌な顔をした千歳に言葉を被せられる。
「実花子が、チョコレートくれないからでしょ!いつまで僕を待たせる訳!」
「へ?」
思わず、素っ頓狂な声が出た。
千歳が、不満気に腕を組むと、二重瞼をキュッと細めた。
「僕、お昼から……いや、朝からずっと待ってたんだけど?何なら昨日のベッドの中から楽しみにしてたのにさ、いつくれる訳!誕生日だからって、颯先輩にばっかり構ってさ。初めて過ごす僕とのバレンタインなのに、僕なんかどうでもいい訳?!」
私は、目を丸くする。
千歳の言葉をもう一度頭の中で噛み砕きながら、急に顔が熱くなる。