意地悪な王子様とのヤキモチ争奪戦
「あれ、いいの?誰かに見られるよ?」

「いいの。千歳は、私のだって、見せびらかせたいから」

「お気に召すままに」

大量のチョコレートの箱に、颯の眉間に皺の寄る顔が目に浮かんだが、私達は、チョコレート達を置き去りにして、副社長室を後にする。

今から、エレベーターを降りてエントランスをくぐり抜けるまでに、何人の女の子の悲鳴を聞けるだろうか。


「……来年までに、減らさなきゃ」

「ん?何?」

「なんでもない」

私は、ガーネットのピアスを耳元に光らせながら、ピンヒールを鳴らし歩いていく。

その隣では、来年も再来年も、ずっと意地悪な王子様に意地悪く笑っていて欲しいから。


ね、千歳。


   ❤️Happy Valentine Day❤️

   ❤️CHITOSE &MIKAKO❤️




2022.12.20 遊野煌

< 9 / 9 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:11

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

恋雪
遊野煌/著

総文字数/4,501

恋愛(純愛)9ページ

表紙を見る
白い女〜その女は白いワンピースを揺らしてやってくる〜
遊野煌/著

総文字数/8,595

恋愛(その他)1ページ

スターツ出版小説投稿サイト合同企画「1話だけ大賞」ベリーズカフェ会場エントリー中
聖なる夜に贈り物
遊野煌/著

総文字数/4,145

恋愛(純愛)8ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop