推し? 好き? 最後はリアコ? ー揺れる心を抱き締めてー
朔!

朔だけに,さくっと流そうとしたのはごめんね!

そんで,久しぶりで嬉しいけど,そんな状況じゃないの!!

向こう向けないんだから!

ただでさえ意味わかんないのに!

早く去らないと。

それしか頭にない。

慌てふためきながら,私は突然はたと思った。

何で2人はずっとここにいて,しかも私達を見てるの?

何で朔は近くでただ立ってる2人を全く気にしてないの?

朔は人気モデル。

2人はゆーちゅーべーで活動するエンタメグループ,ミルキーキャッスルー通称みるきすーのメンバー。

接点なんてないハズだけど……この構図。



「朔,もしかして。あ,あそこの2人と一緒にいるの……? 朔が連れてきたの……?」



まさかと見上げると,ニカッと笑う。

うそ,でしょ?

私が大好きだって,知ってるのに?!

朔によって帰ることも出来ず,寧ろずるずると引き吊り出される始末。

恨みがましく見上げると,朔はきょとんとした。
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