推し? 好き? 最後はリアコ? ー揺れる心を抱き締めてー
気持ちに折り合いを付けさせて,私を喜ばせたいのか。

中途半端なフォローを入れられる。

どうゆうこと?

朔は忘れてたわけでもなくて,スケジュールにも私が居たってこと?

分かるよ。

朔はどうにか,私を一瞬だけでも逢わせてくれたよね。

逢わせてもいいって思ってたってこと?

それでわざわざ,2人をこんなに遠くの実家に招待したってこと?



「~朔!」



何にも分かってない。

違うよそんなの。

2人は確かに顔写真ある方だけど,普段は隠して活動してるのに。

瞳から怒りの色を感じ取ったのか,朔が困った顔をする。



「大丈夫だよ。ファンの幼馴染みがいるって言ってあるし,それでも俺ん家来たいって言ったのはこいつらだから」



朔につられて,あんなに見ないようにしていた2人の方をつい見てしまった。

私を窺うように,こくりと頷く。



「うん。君のことも知ってたよ。好きでいてくれてありがとう」

「朔の友達として来てるから,僕達のことも気にしないで。朔もモデルだけど,気にしてないでしょ?」


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