推し? 好き? 最後はリアコ? ー揺れる心を抱き締めてー
「あれー何してん……あー2人なんかしました? すいません」
「すいません」
しゃかしゃかコンビニ袋を鳴らして,正統派イケメンと眉を垂らした細身のイケメンがやって来る。
私は完全に固まった。
そうだ,グループ全体であんなに仲がいいのに,こんな旅行と大差ない距離を2人だけなハズがない。
サボはオールマイティー型。
仲良くなるのが,2人だけなわけがない。
「ん? 102? もしかして君が美海ちゃん?!」
細身の"らぅるくん"があっと声をあげる。
私の喉が,ヒュッと音をならした。
隣の"りきとくん"も,私をまじまじと見つめる。
途端,驚きすぎた私の瞳から,ぽろぽろぽろと大粒の涙が零れ出した。
2人が一瞬,ざわりとたじろぐ。
「あーあらぅるくんが泣かせたー」
「えぇ? 僕は何も……」
そう,ただのキャパオーバー。
朔,名前まで伝えてるなんて聞いてないよ。
あぁ,だから最初ねここくんは……
あーあと言った口調で話しかけるねここくんの声を聞きながら,私は瞬いて余計な水を落とした。
他のメンバーと違って,殆ど容姿の情報がないらぅるくん。
それでも声を聞けば分かるし,すぐに目に馴染んだ。
この人が,らぅるくん。
彼こそ,私が……
「朔が言ってたじゃん。1番好きなのはらぅちゃんだって。急に呼ばれたらびっくりしちゃうでしょ? 俺も気を付けてたのに~」
「すいません」
しゃかしゃかコンビニ袋を鳴らして,正統派イケメンと眉を垂らした細身のイケメンがやって来る。
私は完全に固まった。
そうだ,グループ全体であんなに仲がいいのに,こんな旅行と大差ない距離を2人だけなハズがない。
サボはオールマイティー型。
仲良くなるのが,2人だけなわけがない。
「ん? 102? もしかして君が美海ちゃん?!」
細身の"らぅるくん"があっと声をあげる。
私の喉が,ヒュッと音をならした。
隣の"りきとくん"も,私をまじまじと見つめる。
途端,驚きすぎた私の瞳から,ぽろぽろぽろと大粒の涙が零れ出した。
2人が一瞬,ざわりとたじろぐ。
「あーあらぅるくんが泣かせたー」
「えぇ? 僕は何も……」
そう,ただのキャパオーバー。
朔,名前まで伝えてるなんて聞いてないよ。
あぁ,だから最初ねここくんは……
あーあと言った口調で話しかけるねここくんの声を聞きながら,私は瞬いて余計な水を落とした。
他のメンバーと違って,殆ど容姿の情報がないらぅるくん。
それでも声を聞けば分かるし,すぐに目に馴染んだ。
この人が,らぅるくん。
彼こそ,私が……
「朔が言ってたじゃん。1番好きなのはらぅちゃんだって。急に呼ばれたらびっくりしちゃうでしょ? 俺も気を付けてたのに~」