死神キューピッド
人前に立ったこともない私が、文化祭実行委員なんて、死刑宣告に等しい。
みんなに責めたてられる未来がうっすらと透けて見えて、絶望的な気分で目を閉じたそのとき。
「お前さ、それ、桃井さんに失礼だってわかって言ってんの?」
まっすぐな声をあげたのが虹太だった。
「そんないい加減な気持ちでやるなら、俺が実行委員やるから、東王子は降りろ」
そう言って、虹太が引き受けてくれた。
「来年は受験もあってクラス全員で楽しめる文化祭なんて実質今年が最後なんだから、ちゃんとやろうぜ」って。
あのとき、ちょっと感動したんだ。
だって、先生でさえ、理不尽な選出に気が付いていながら、気が付かないふりをして丸くおさめようとしていた。
その流れを虹太が止めてくれたから。
虹太だけが、声をあげてくれたから。
みんなに責めたてられる未来がうっすらと透けて見えて、絶望的な気分で目を閉じたそのとき。
「お前さ、それ、桃井さんに失礼だってわかって言ってんの?」
まっすぐな声をあげたのが虹太だった。
「そんないい加減な気持ちでやるなら、俺が実行委員やるから、東王子は降りろ」
そう言って、虹太が引き受けてくれた。
「来年は受験もあってクラス全員で楽しめる文化祭なんて実質今年が最後なんだから、ちゃんとやろうぜ」って。
あのとき、ちょっと感動したんだ。
だって、先生でさえ、理不尽な選出に気が付いていながら、気が付かないふりをして丸くおさめようとしていた。
その流れを虹太が止めてくれたから。
虹太だけが、声をあげてくれたから。