死神キューピッド
ずっと暗い部屋で過ごしてたせいかな。


そういえば、恋愛してるときって瞳孔が開きやすいって聞いたことがあるけど。


それなら、私の瞳孔は開きっぱなしだ。


とにかく、1階にコンビニがあって良かった。


今は、遠くのスーパーとか行きたくない。


だって、もし虹太の姿を街のどこかで見つけちゃったら、自分がどうなるか分からない。


泣く? 叫ぶ? 怒る? 逃げる?


どれもありそうで怖い。


だから、部屋着にサンダルで行けるところにコンビニがあって、ホント良かった。


コンビニの自動ドアが開くと、驚くほどに「いつもの」コンビニの日常が現れて、ちょっと驚愕。


私が抱えている身を引き裂く割くような痛みなんて、どうでもいいことなんですよ~って、笑顔で提示してくる感じ。


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