初恋と約束が叶う未来まで
「夕栖、行くよ〜」
私も荷物を持つと慌てて二人を追いかけた。
部屋に着くと急いで着替える。
服は私服、その上に学校ジャージを羽織るのがルール。
今日は特に動かないので、ピンクの花柄ワンピを着て、カーディガンを羽織った。
「橘くんに包まれた感想は?」
央ちゃんのカーディガンを羽織ってる私を見て、紬來ちゃんが聞いてくる…。
「紬來ちゃん…からかわないでよ!」
そんなわたしと紬來ちゃんのやり取りを見ていた鈴木さんが遠慮がちに声をかけてきた。
「國立さんは、橘くんと付き合ってるの?」
「…へっ!?つ、付き合ってないよ…ただの幼なじみだよ…。」
急に質問されて変な声が出た。
「そうなの?お互い大事にしてるのが分かるから付き合ってるのかと思ってた…でも、好きなんだよね?」
「えっと…」
紬來ちゃんにもまだ、ちゃんと言えずにいた言葉…今なら言えるかな…。
「…小さい頃から、ずっと…央輔のこと…す、好き……」
紬來ちゃんは私の手を取るとぎゅっと握ってくれた。
「やっと言ってくれた!でも、ずっと夕栖が橘くんを好きなのは気づいてたら…これから堂々と応援するからね!」
そんな私達を見ていた鈴木さんや蓮見さんも
「素敵です!私も応援してるね!」
「私も応援してます!」
これをきっかけに鈴木さんや蓮見さんとも少し近付けて仲良くなれる気がした。