初恋と約束が叶う未来まで
 「紬來ちゃんはどうするの?」

  凜々ちゃんは少し考えると答えてくれた。

 「まだ悩んでる…。でも好きな人のお嫁さんになりたいって思ってる!」

 と苦笑いする紬來ちゃんは、凄く可愛い顔をして横を向いた。何となくだけど気づいていた…紬來ちゃんが話してくれるのを待つって決めているから…でもお互い大事で大好きな人なんだろうなって思ってる。
 ずっと一緒に居たいんだろうなぁ。お嫁さんか……。

 「俺も親の仕事手伝いたいから大学行く。卒業したらやりたいことあるからな…」

  恭平くんの夢に『おおーー!』って、私を除く班の子達が声を出していた。

  央ちゃんは、あの約束覚えてるのかな…?
 覚えてるのは、私だけなのかな?

  央ちゃんのお嫁さんになりたいって…その為ならなんだって出来る気がしてる……。

 「…夕栖!」

 「…えっ?あ、央ちゃん、どうしたの?」

 「どうしたの?じゃない!…何度も呼んだ…。何か考え事か?」

  央ちゃんが私の肩を揺らしてたみたいだけど、気付くのに少し遅れたから心配してくれたみたい。
 
  「…うんう。気にしないで…どこの大学が良いのかなぁと漠然に考えてただけだから…」

  心配そうに私の顔を除き込む央ちゃん。昔から心配性なとこあるんだよなぁ。

 「…そういう事にしといてやる。…でも、何かあれば言えよ」

  そう言うと頭撫でてくれた。
 私が困ったりしていると昔から頭を撫でてくれりする優しい央ちゃん。

  そんなとこが本当に大好きなんだよ…。

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