故意な恋~ヤンデレ社長は愛しい妻と共に~
普通の一家団欒など経験したことはないが、意外と冷めているというか…。
(まぁ、私の家よりはマシだけど…)
晴人さんは家族の前でも、仕事している時のような鋭い視線をご両親にも向けている。
「ひどいわ。少しは親孝行してくれてもいいじゃないの。ねぇ、依里さん?」
「えっと…」
「母さん、依里を巻き込まないでください」
「…もう、その辺にしておきなさい」
食事が出揃ったところで、晴人さんのお父さんが言い合いを止める。