吃音少女は恋をする
嫌われパートナー
そして時は進み、入学式が終わり。
まだパートナーに会えていないから楽しみ。
できれば吃音を呑み込んでくれる人がいいな。
上手く喋れないからそれを許して優しく見守ってくれる人がいいな。
……ってちょっと欲張りすぎか。
自分の部屋の前で立ち止まる。
このドアの先に、新しい出会いと生活が待ってるんだ。
頑張れ私!
大丈夫!
そう自分に言い聞かせてからドアノブに手をかけた。
「あっ、もしかしてお隣さん? 私、藤松沙和(ふじまつさわ)。こっちが私のお相手さんの澄晴(すばる)ね」
え、え、隣の人?
待って待って、ここは自己紹介?
「あ、わわわ、私っ、すすすすなすなは、はっ」
喋ろ私ー!
「砂原、ちち、ち、ちか、千陽、ででです」
あああああああああ!
喋ったぁ……。
まだパートナーに会えていないから楽しみ。
できれば吃音を呑み込んでくれる人がいいな。
上手く喋れないからそれを許して優しく見守ってくれる人がいいな。
……ってちょっと欲張りすぎか。
自分の部屋の前で立ち止まる。
このドアの先に、新しい出会いと生活が待ってるんだ。
頑張れ私!
大丈夫!
そう自分に言い聞かせてからドアノブに手をかけた。
「あっ、もしかしてお隣さん? 私、藤松沙和(ふじまつさわ)。こっちが私のお相手さんの澄晴(すばる)ね」
え、え、隣の人?
待って待って、ここは自己紹介?
「あ、わわわ、私っ、すすすすなすなは、はっ」
喋ろ私ー!
「砂原、ちち、ち、ちか、千陽、ででです」
あああああああああ!
喋ったぁ……。