ソルティキャップ
8月10日土曜日
あの件からちょうど1週間。また通院の日がやってきた。今日もまた、彼女のもとへ行ってみようと思う。
「あ〜アイス食べたい」
今日の気温は35℃超え。外にいるだけで泣きたくなるくらい暑い。スーパーの横を通る時、俺はアイスが食べたい欲を抑えることが出来なかった。
スーパーの中はエアコンが効いてて超涼しい。もう外に出るのが怖くなる。
俺はアイスキャンディーをカゴに入れ、レジに向かった。
はずだったが、無意識に俺の足はいつも買うエネルギーゼリーの売り場へ来ていた。いつもの、アイス、ゼリー、レジという流れが体に染み付いていたのだ。
今日はゼリーは買わないんだよ。俺の心は自分の体にそう言った。その時、俺の目に『期間限定』という言葉が飛び込んだ。
「期間限定、か…」
俺は期間限定のパイン味のゼリーを手に取ると、カゴに何個か入れた。
会計を済ませると、俺はアイスキャンディーとレジ袋を手にスーパーを出た。
小さいアイスキャンディーはすぐに食べ終わり、暑くて溶けてしまいそうになったので、俺は雪崩れるように病院に駆け込んだ。
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