春風、漫ろに舞う

満開の花弁を

「お2人さ〜ん、俺らの事忘れてる?」


「あっ、十葵…蒼樹さん…。」



いけない、うっかりしてた。


慌てて藤雅から離れようとするも、藤雅はそれを許してくれなくて。
むしろ、力が強くなった気がする。



「邪魔すんじゃねえよ。」


「ちょ、離して、藤雅…!」


「嫌だ。」


「…もう…。」



諦めて藤雅の腕の中で話を聞くことにする。

話している雰囲気を見るところ、藤雅は2人とも仲直りしたようで。
これからのことについて色々話をしていた。



「なあ、芽来。」


「ん?」


「…一緒に、住まないか。」


「えっ!?」



今、なんて…?
一緒に住む…?




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