春風、漫ろに舞う
「じゃあ、行ってくる。
いい子で待っててくれ、すぐに帰ってくるから。」
「うん。行ってらっしゃい。」
玄関で藤雅のお見送りをする。
わたしの唇に軽く音が鳴るくらいのキスをして行った。
藤雅が乗った車がこのマンションを離れていくのを見届けたあと。
わたしは出かける準備に取り掛かる。
「あと、30分で家でるよ…っと。」
柊にメッセージを送って、ドレッサーの前に座る。
わたしの部屋から持ってきたやつ。
中学に入学するときに、お祝いで買ってもらったんだっけ。
「…気持ち悪いな。」
捨てるにも捨てれなくて。
そのまま持ってきちゃったけど、やっぱり粗大ゴミで出そうかな。
だけどなあ…。
藤雅のことなら、気を遣って新しい物を買ってきそうな雰囲気あるし。
それは申し訳ないから、これ使うか自分で新しく買うかのどっちか。
「ひらり花色の協奏曲を
届けるわ 愛の調べ」
鼻歌交じりにメイクとか済ませていく。
柊は時間よりも少し早めに待ち合わせに来るから、わたしもギリギリより少し早めに行こう。
あんまり遅くならないようにしないと。
藤雅がいつ帰ってくるか分からないし。
「じゃあ、行ってきます。
藤雅が戻ってきたら、ご飯に行ったと伝えてください。」
「承知致しました!
行ってらっしゃいませ、若姐さん。」
エントランスにいた、組員さんに見送られて。
わたしは待ち合わせの駅前へと向かった。
いい子で待っててくれ、すぐに帰ってくるから。」
「うん。行ってらっしゃい。」
玄関で藤雅のお見送りをする。
わたしの唇に軽く音が鳴るくらいのキスをして行った。
藤雅が乗った車がこのマンションを離れていくのを見届けたあと。
わたしは出かける準備に取り掛かる。
「あと、30分で家でるよ…っと。」
柊にメッセージを送って、ドレッサーの前に座る。
わたしの部屋から持ってきたやつ。
中学に入学するときに、お祝いで買ってもらったんだっけ。
「…気持ち悪いな。」
捨てるにも捨てれなくて。
そのまま持ってきちゃったけど、やっぱり粗大ゴミで出そうかな。
だけどなあ…。
藤雅のことなら、気を遣って新しい物を買ってきそうな雰囲気あるし。
それは申し訳ないから、これ使うか自分で新しく買うかのどっちか。
「ひらり花色の協奏曲を
届けるわ 愛の調べ」
鼻歌交じりにメイクとか済ませていく。
柊は時間よりも少し早めに待ち合わせに来るから、わたしもギリギリより少し早めに行こう。
あんまり遅くならないようにしないと。
藤雅がいつ帰ってくるか分からないし。
「じゃあ、行ってきます。
藤雅が戻ってきたら、ご飯に行ったと伝えてください。」
「承知致しました!
行ってらっしゃいませ、若姐さん。」
エントランスにいた、組員さんに見送られて。
わたしは待ち合わせの駅前へと向かった。