春風、漫ろに舞う
「ただいま〜。」


「あ、おかえり〜。」


「お疲れ様。いいよ寝てて。」



リビングのドアを開けると。
夜勤明けのお母さんがソファで寝ていた。
軽く話してから、自分の部屋にあがる。


一日ぶりのわたしの部屋。
なんだか久しぶりな気がして、ベッドに倒れ込んだ。



「おつかれ、わたし。」



そう呟いて携帯を見ると。
また一条さんからメッセージが来ていた。



《学校終わったか?
俺は今から仕事に向かう。
また空いてる日を教えてくれ。愛してる》


「愛してるだって〜〜!」



枕に顔を埋めて、足をバタバタする。

ん〜嬉しい!好き!
スクリーンショット撮っておこ。
なんて返そうかな…。


うーんうーん。と唸って。
5分くらい悩んでやっと送信ボタンを押す。






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