モフぴよ精霊と領地でのんびり暮らすので、嫌われ公爵令嬢は冷徹王太子と婚約破棄したい
手が触れ合いどきりとする。ユリアンは照れているのが顔に出ているベアトリスを見て、うれしそうに微笑んだ。
子どもたちに心配しないように話し、それからユリアンが乗ってきた馬車で公爵邸へ向けて出発した。
「ユリアン様、倒れて迷惑をかけただけでなく、送ってまでいただきありがとうございます」
ベアトリスは車内に向き合って座るユリアンに対して、ペコリと頭を下げた。
「俺たちは婚約者同士なんだから、そんなに遠慮しなくていい」
ユリアンは機嫌よさげに目を細める。
(仲よくなったユリアン様は本当に面倒見がいいわ)
自分の仲間と認識した相手はとことん庇護するタイプなのだろうか。
今ベアトリスが王家の馬車に乗っているのも、遠慮したベアトリスをユリアンが強引に送ると言ったからだ。
ちなみにベアトリスが乗ってきた公爵家の馬車は、サフィとレオに任せてある。
ユリアンがそういえばとでも言うように、眉を上げた。
「ピピはどうしたんだ?」
「あ……ここにいます。疲れて眠ってしまったみたいですね」
ベアトリスは自分の胸もとに手を添えた。
「眠る精霊というのは聞いたことがないな。本当にピピは規格外だ」
「そうですね。なにも問題なければいいんですけど。最近眠る時間が以前より多くて気になっているんです」
ユリアンは怪訝そうにしながらも、「王宮の魔導士に確認してみる」と言ってくれた。
子どもたちに心配しないように話し、それからユリアンが乗ってきた馬車で公爵邸へ向けて出発した。
「ユリアン様、倒れて迷惑をかけただけでなく、送ってまでいただきありがとうございます」
ベアトリスは車内に向き合って座るユリアンに対して、ペコリと頭を下げた。
「俺たちは婚約者同士なんだから、そんなに遠慮しなくていい」
ユリアンは機嫌よさげに目を細める。
(仲よくなったユリアン様は本当に面倒見がいいわ)
自分の仲間と認識した相手はとことん庇護するタイプなのだろうか。
今ベアトリスが王家の馬車に乗っているのも、遠慮したベアトリスをユリアンが強引に送ると言ったからだ。
ちなみにベアトリスが乗ってきた公爵家の馬車は、サフィとレオに任せてある。
ユリアンがそういえばとでも言うように、眉を上げた。
「ピピはどうしたんだ?」
「あ……ここにいます。疲れて眠ってしまったみたいですね」
ベアトリスは自分の胸もとに手を添えた。
「眠る精霊というのは聞いたことがないな。本当にピピは規格外だ」
「そうですね。なにも問題なければいいんですけど。最近眠る時間が以前より多くて気になっているんです」
ユリアンは怪訝そうにしながらも、「王宮の魔導士に確認してみる」と言ってくれた。