モフぴよ精霊と領地でのんびり暮らすので、嫌われ公爵令嬢は冷徹王太子と婚約破棄したい
(今日か明日には向こうに行って、院長に当分警戒するように伝えておこう。それしか打てる手がないわ)
ベアトリスは、不安を残したまま朝食を終えた。
レオのほか三人の護衛を連れて、学院に向かった。
騎士たちはすらりとした体つきの上に貴公子のような優雅な物腰のためか、一見屈強な護衛というより貴族の子息のよう。
しかしランベルトがいうには、彼らはクロイツァー公爵家所属の騎士の中でもとくに優秀だそうで、とても頼りになるのだとか。
気さくで子どもたちとも一緒になって遊べるようなレオも、ひとたび戦いとなれば誰にも引けを取らない活躍をするという。
彼らに守られているベアトリスは、滅多なことで危険な目には遭わないだろう。
無事学院に着き、馬車から降りるとちょうどユリアンの登院と行き合った。
彼はベアトリスよりも早くこちらに気づいていたようで、足早に近づいてくる。
「ベアトリス」
「ユリアン様、おはようございます」
「ああ、おはよう」
ユリアンはベアトリスの前で立ち止まり目を細めた。彼のこのようなやわらかな微笑みを最近よく見るようになった。
「レオ、ここからは私に任せてくれ」
ユリアンがベアトリスのすぐそばに控えていたレオに声をかける。
「かしこまりました。お嬢さまをよろしくお願いいたします」
ベアトリスは、不安を残したまま朝食を終えた。
レオのほか三人の護衛を連れて、学院に向かった。
騎士たちはすらりとした体つきの上に貴公子のような優雅な物腰のためか、一見屈強な護衛というより貴族の子息のよう。
しかしランベルトがいうには、彼らはクロイツァー公爵家所属の騎士の中でもとくに優秀だそうで、とても頼りになるのだとか。
気さくで子どもたちとも一緒になって遊べるようなレオも、ひとたび戦いとなれば誰にも引けを取らない活躍をするという。
彼らに守られているベアトリスは、滅多なことで危険な目には遭わないだろう。
無事学院に着き、馬車から降りるとちょうどユリアンの登院と行き合った。
彼はベアトリスよりも早くこちらに気づいていたようで、足早に近づいてくる。
「ベアトリス」
「ユリアン様、おはようございます」
「ああ、おはよう」
ユリアンはベアトリスの前で立ち止まり目を細めた。彼のこのようなやわらかな微笑みを最近よく見るようになった。
「レオ、ここからは私に任せてくれ」
ユリアンがベアトリスのすぐそばに控えていたレオに声をかける。
「かしこまりました。お嬢さまをよろしくお願いいたします」