「I'm Kota」って言っただけなのに(泣)
えっ、何?二人で教室を抜け出すなんて、しかもこんな美少女と抜け出すなんて、漫画みたいじゃね?そうドキドキしていた俺に、美少女が話しかけてくる。

「君、幸太くんって言うの?私はビビ・アウグスト」

美少女ーーービビちゃんの口から出て来たのは、えっ?日本語?

「な、何で言葉……」

「私、日本のアニメや漫画が好きで何回か留学したことがあるの」

ビビちゃんはそう言って笑った後、真剣な顔をして訊ねる。

「ねえ、知りたい?君が自己紹介をした時どうしてあんな反応をされたか」

ジッと見つめられると、胸が嫌でも高鳴っていく。うわ、距離近いからビビちゃんがつけているコロンの香りがわかる。いい匂いだな〜……。って、今はそんなこと考えちゃダメだ!

「し、知りたい!名前を言うたびにこうなんだ!」

ビビちゃんの顔が耳元に近付いてくる。ああ、心臓が止まってしまいそうだ。だけど、彼女の口から告げられたのはとんでもない告白だったんだ。

「コウタってね、スウェーデン語で「ど変態」って意味なの」
< 9 / 10 >

この作品をシェア

pagetop