魔法のいらないシンデレラ
京都の出張から帰ってきてしばらくすると、瑠璃は青木に、ちょっといい?と会議室に呼ばれた。
「あの、何でしょうか?」
いつになく真剣な表情の青木に、瑠璃は不安になる。
「ああ、その、うん。これから話すことは、もちろん断ってくれてもいいし、瑠璃ちゃんのしたいようにしてくれればいいから」
「はい、分かりました」
緊張気味に頷いて、青木の次の言葉を待つ。
「あのね、実は…人事部から打診があった」
「え、人事部から?」
まさか、アルバイトをクビに…
瑠璃は一気に青ざめる。
と、青木は慌てたように否定する。
「あ、違うよ!悪い話じゃない。実はね、瑠璃ちゃんを社員にしたらどうかと言われたんだ」
「え、社員に?ですか」
「そう。この間、京都に出張に行ってくれたでしょ?アルバイトで遠くに出張なんて、前例がないし、瑠璃ちゃんの勤務時間も社員とほぼ変わりない。それなら、保険も入れるし給料もよくなる社員の方がいいんじゃないかって…」
はあ、と瑠璃は気の抜けた返事をする。
いきなり社員にと言われても、なんだか実感が湧かない。
すぐに決めなくてもいいからね、ご家族や恋人ともよく話し合ってね、と言って、青木は部屋を出ていった。
ん、恋人?と、少し引っかかるものがあったが、とにかく瑠璃は、少し考えてみることにした。
「あの、何でしょうか?」
いつになく真剣な表情の青木に、瑠璃は不安になる。
「ああ、その、うん。これから話すことは、もちろん断ってくれてもいいし、瑠璃ちゃんのしたいようにしてくれればいいから」
「はい、分かりました」
緊張気味に頷いて、青木の次の言葉を待つ。
「あのね、実は…人事部から打診があった」
「え、人事部から?」
まさか、アルバイトをクビに…
瑠璃は一気に青ざめる。
と、青木は慌てたように否定する。
「あ、違うよ!悪い話じゃない。実はね、瑠璃ちゃんを社員にしたらどうかと言われたんだ」
「え、社員に?ですか」
「そう。この間、京都に出張に行ってくれたでしょ?アルバイトで遠くに出張なんて、前例がないし、瑠璃ちゃんの勤務時間も社員とほぼ変わりない。それなら、保険も入れるし給料もよくなる社員の方がいいんじゃないかって…」
はあ、と瑠璃は気の抜けた返事をする。
いきなり社員にと言われても、なんだか実感が湧かない。
すぐに決めなくてもいいからね、ご家族や恋人ともよく話し合ってね、と言って、青木は部屋を出ていった。
ん、恋人?と、少し引っかかるものがあったが、とにかく瑠璃は、少し考えてみることにした。