魔法のいらないシンデレラ
「俺はこのホテルの総支配人だ。ここで働いてくれるスタッフとその家族の幸せを守らなければいけない。それが俺の使命だ。そんな大きな責任の前では、俺の個人的な気持ちなんてちっぽけなものに過ぎない」
「で、ですが、それでは…総支配人の幸せは、いったいどこにあるのですか?」
「俺の幸せ?それは、ここのスタッフが幸せでいてくれることだ」
そう言って、ふとデスクの花瓶に目をやった。
「今日はまた一段ときれいな花だな。ありがとう」
「あ、い、いえ。その花は先程、瑠璃さんが来て飾ってくれたものです」
「え?」
まじまじと花を見つめる。
ブルースターが散りばめられたホワイトローズの花束。
真っ白なバラに、水色の小さな花がまるで星のようだ。
よく見ると、小さなカードが入っていた。
そっと取り出してみる。
『Happy Birthday!
一生さんにとって、すてきな1年になりますように…』
一生は、不覚にも、涙が込み上げてくるのを抑えられなかった。
「で、ですが、それでは…総支配人の幸せは、いったいどこにあるのですか?」
「俺の幸せ?それは、ここのスタッフが幸せでいてくれることだ」
そう言って、ふとデスクの花瓶に目をやった。
「今日はまた一段ときれいな花だな。ありがとう」
「あ、い、いえ。その花は先程、瑠璃さんが来て飾ってくれたものです」
「え?」
まじまじと花を見つめる。
ブルースターが散りばめられたホワイトローズの花束。
真っ白なバラに、水色の小さな花がまるで星のようだ。
よく見ると、小さなカードが入っていた。
そっと取り出してみる。
『Happy Birthday!
一生さんにとって、すてきな1年になりますように…』
一生は、不覚にも、涙が込み上げてくるのを抑えられなかった。