魔法のいらないシンデレラ
「一生さーん!もう、遅い!」
総支配人室のドアを開けるなり、またあの甘ったるい声がして、早瀬はゲンナリした。
(だめだ。これでは仕事にならない)
「失礼しました。デザートはいかがでしたか?」
「美味しかったけどー、でもこの人!全然マナーがなってないのよ。紅茶もロクに淹れられないんだから」
麗華に指を差され、レストランのエプロンをつけた女性スタッフは、泣きそうな顔になる。
「も、申し訳ありません」
一生はそのスタッフに声をかける。
「ここはいいから、持ち場に戻ってください。ありがとう」
「は、はい。申し訳ありませんでした」
何度も頭を下げながら、スタッフは部屋を出ていく。
一生は、麗華に向き直った。
「大変失礼致しました。今後はベテランのスタッフを呼びますので」
すると麗華は、何かを考える素振りをしたあと、フッと不敵な笑みを浮かべた。
「それなら、呼んで欲しいスタッフがいるんだけど。営業部の早乙女って人」
総支配人室のドアを開けるなり、またあの甘ったるい声がして、早瀬はゲンナリした。
(だめだ。これでは仕事にならない)
「失礼しました。デザートはいかがでしたか?」
「美味しかったけどー、でもこの人!全然マナーがなってないのよ。紅茶もロクに淹れられないんだから」
麗華に指を差され、レストランのエプロンをつけた女性スタッフは、泣きそうな顔になる。
「も、申し訳ありません」
一生はそのスタッフに声をかける。
「ここはいいから、持ち場に戻ってください。ありがとう」
「は、はい。申し訳ありませんでした」
何度も頭を下げながら、スタッフは部屋を出ていく。
一生は、麗華に向き直った。
「大変失礼致しました。今後はベテランのスタッフを呼びますので」
すると麗華は、何かを考える素振りをしたあと、フッと不敵な笑みを浮かべた。
「それなら、呼んで欲しいスタッフがいるんだけど。営業部の早乙女って人」