魔法のいらないシンデレラ
「パーティーはどんな様子だ?」
1年前と同じように、佐知に挨拶するため、バックヤードをバンケットホールに向かって歩きながら、一生は早瀬に聞く。
「はい、滞りなく。今はご歓談を楽しまれています」
「そうか。あー、結局思い付かなかったんだよなー、キザなサービス」
「は?何ですかそれは。それより一生さん、ツリーのお礼は言ったんでしょうね?瑠璃さんに」
最近早瀬は、プライベートの話題になると、総支配人ではなく一生さんと呼ぶようになっていた。
「あれから2週間も経ってますし、まさかまだなんてことは…」
「あ…いや、それが…」
「言ってないんですか?!まったく…それじゃまるで、私が瑠璃さんの名前を伝えていないみたいじゃないですか」
「だって、なんか恥ずかしくて、なんて言えばいいのか…」
「はい?中学生じゃないんだから。大人の男として、ビシッと言ってくださいよ」
1年前と同じように、佐知に挨拶するため、バックヤードをバンケットホールに向かって歩きながら、一生は早瀬に聞く。
「はい、滞りなく。今はご歓談を楽しまれています」
「そうか。あー、結局思い付かなかったんだよなー、キザなサービス」
「は?何ですかそれは。それより一生さん、ツリーのお礼は言ったんでしょうね?瑠璃さんに」
最近早瀬は、プライベートの話題になると、総支配人ではなく一生さんと呼ぶようになっていた。
「あれから2週間も経ってますし、まさかまだなんてことは…」
「あ…いや、それが…」
「言ってないんですか?!まったく…それじゃまるで、私が瑠璃さんの名前を伝えていないみたいじゃないですか」
「だって、なんか恥ずかしくて、なんて言えばいいのか…」
「はい?中学生じゃないんだから。大人の男として、ビシッと言ってくださいよ」