魔法のいらないシンデレラ
オフィス棟の入口。
着飾った女子社員が次々と退社していく。
中には、待っていた男性社員と落ち合って、嬉しそうに腕を組みながら出ていくカップルもいる。
(社内恋愛か…くー!うらやましい)
そう思っていると、背後から、あれ?早瀬?という声が聞こえてきた。
振り向くと、青木が階段を下りてくるのが見えた。
「珍しいな、お前がこんなところにいるなんて」
「お疲れ様。お前こそ、なんかいつもと違う感じの私服だな」
そこまで言って、早瀬はハッとする。
「お前…もしや」
すると、コツンと階段を下りてくる足音がし、お待たせしました、と小山 奈々が現れた。
青木の隣に早瀬がいることに気づいて、驚いたように頭を下げてくる。
「あ、う、うん。じゃあ…行こうか」
青木は、奈々の私服に顔を赤らめつつ、早瀬に、じゃ、またと手を挙げる。
奈々も、失礼しますと早瀬にお辞儀をしてから、タタッと青木に追いついた。
(くーっ!なんだよ、青木もか!)
思わず地団駄を踏みそうになった時、早瀬さん?と優しい声がした。
着飾った女子社員が次々と退社していく。
中には、待っていた男性社員と落ち合って、嬉しそうに腕を組みながら出ていくカップルもいる。
(社内恋愛か…くー!うらやましい)
そう思っていると、背後から、あれ?早瀬?という声が聞こえてきた。
振り向くと、青木が階段を下りてくるのが見えた。
「珍しいな、お前がこんなところにいるなんて」
「お疲れ様。お前こそ、なんかいつもと違う感じの私服だな」
そこまで言って、早瀬はハッとする。
「お前…もしや」
すると、コツンと階段を下りてくる足音がし、お待たせしました、と小山 奈々が現れた。
青木の隣に早瀬がいることに気づいて、驚いたように頭を下げてくる。
「あ、う、うん。じゃあ…行こうか」
青木は、奈々の私服に顔を赤らめつつ、早瀬に、じゃ、またと手を挙げる。
奈々も、失礼しますと早瀬にお辞儀をしてから、タタッと青木に追いついた。
(くーっ!なんだよ、青木もか!)
思わず地団駄を踏みそうになった時、早瀬さん?と優しい声がした。