魔法のいらないシンデレラ
「今だから言うけど、あの時、クリスマス・イブにホテルで渡そうとしたプレゼント、実は婚約指輪だったんだ」
「えっ!」
瑠璃は思わず口元に手をやる。
「このままじゃいけないって、男らしくプロポーズするつもりだった」
「そんな…私、知らなくて…ごめんなさい」
「いや、いいんだ。プロポーズしたところで、瑠璃の答えはノーだったんだろ?結果的には同じことだよ」
ふうと息を吐くと、和樹は吹っ切れたような笑顔を見せた。
「もうあんな真似しないから、安心して。あんなみっともない男には二度とならない」
「和樹さん…」
和樹の笑顔を見て、瑠璃は、幼い頃のことを思い出していた。
いつも優しく瑠璃を守ってくれる和樹を、瑠璃も、かずきお兄ちゃんと呼んで慕っていた。
(私だって、あの頃はかずきお兄ちゃんが好きだった)
和樹が瑠璃に強引な態度をとるようになったのは、きっと何かがほんの少しすれ違ったり、ズレてしまったせいなのだろう。
そう思うと、瑠璃の気持ちもスッと軽くなった。
「えっ!」
瑠璃は思わず口元に手をやる。
「このままじゃいけないって、男らしくプロポーズするつもりだった」
「そんな…私、知らなくて…ごめんなさい」
「いや、いいんだ。プロポーズしたところで、瑠璃の答えはノーだったんだろ?結果的には同じことだよ」
ふうと息を吐くと、和樹は吹っ切れたような笑顔を見せた。
「もうあんな真似しないから、安心して。あんなみっともない男には二度とならない」
「和樹さん…」
和樹の笑顔を見て、瑠璃は、幼い頃のことを思い出していた。
いつも優しく瑠璃を守ってくれる和樹を、瑠璃も、かずきお兄ちゃんと呼んで慕っていた。
(私だって、あの頃はかずきお兄ちゃんが好きだった)
和樹が瑠璃に強引な態度をとるようになったのは、きっと何かがほんの少しすれ違ったり、ズレてしまったせいなのだろう。
そう思うと、瑠璃の気持ちもスッと軽くなった。