魔法のいらないシンデレラ
その日の夜遅く、総支配人室で一生は早瀬から、今日のホテルの様子や各部署からの報告を聞いていた。
「こちらは人事部のファイルです。明後日の入社式に向けて、改めて配属先を明記した新入社員の名簿でございます」
受け取って一生はパラパラとめくる。
「それから、企画広報課からの報告です。本日、新しいパンフレットのための撮影を行いました。滞りなく終わり、良い写真に仕上がりそうだとのことです」
「ああ、確かフォトコンテストの最優秀賞のカメラマンだったな」
「さようでございます。お客様モデルにもご協力頂き、より親しみやすいパンフレットにしたいと」
「うん、上がってくるのが楽しみだな」
「はい。それから、企画広報課の課長が、総支配人にアルバイト採用の件でご相談があると…」
一生は、ん?というように視線を上げる。
「アルバイトなら、現場に任せてあるはずだ。課長が採用したい人を採用すればいい。私には、事後報告で大丈夫だ」
「かしこまりました。そのように伝えます」
「企画広報課の課長って、確か早瀬と同期だったよな?」
うーん、と伸びをしながら一生が言う。
「はい。青木とは年齢も同じです」
「最近、企画広報課はずいぶん活発だな。色々と報告が上がってくるし。ホームページやネット配信にも力を入れたいとのことだったから、新入社員は、ウェブデザインが得意な女子を配属させたが、今後もますます楽しみだ。期待していると伝えてくれ」
「はい!ありがとうございます」
早瀬は、自分が褒められたかのように、顔をほころばせた。
「こちらは人事部のファイルです。明後日の入社式に向けて、改めて配属先を明記した新入社員の名簿でございます」
受け取って一生はパラパラとめくる。
「それから、企画広報課からの報告です。本日、新しいパンフレットのための撮影を行いました。滞りなく終わり、良い写真に仕上がりそうだとのことです」
「ああ、確かフォトコンテストの最優秀賞のカメラマンだったな」
「さようでございます。お客様モデルにもご協力頂き、より親しみやすいパンフレットにしたいと」
「うん、上がってくるのが楽しみだな」
「はい。それから、企画広報課の課長が、総支配人にアルバイト採用の件でご相談があると…」
一生は、ん?というように視線を上げる。
「アルバイトなら、現場に任せてあるはずだ。課長が採用したい人を採用すればいい。私には、事後報告で大丈夫だ」
「かしこまりました。そのように伝えます」
「企画広報課の課長って、確か早瀬と同期だったよな?」
うーん、と伸びをしながら一生が言う。
「はい。青木とは年齢も同じです」
「最近、企画広報課はずいぶん活発だな。色々と報告が上がってくるし。ホームページやネット配信にも力を入れたいとのことだったから、新入社員は、ウェブデザインが得意な女子を配属させたが、今後もますます楽しみだ。期待していると伝えてくれ」
「はい!ありがとうございます」
早瀬は、自分が褒められたかのように、顔をほころばせた。