魔法のいらないシンデレラ
「はっ。それは大変ありがたく光栄なお言葉です。せめて心ばかりですが感謝の意を受け取って頂きたく…」
「結構です」
またもや冷たく佐知が言う。
「私も瑠璃ちゃんも、そんなつもりでお引き受けしたのではありません」
「は、はい。失礼致しました。それではあの、瑠璃様が、畏れ多くも当ホテルで働いてくださっていることに関しては、今一度話し合い、改善を…」
「なぜですか?」
「それは、その。ご子息のフィアンセともあろう方が、当ホテルでアルバイトなど…」
「瑠璃ちゃんは瑠璃ちゃんです。早乙女 瑠璃という一人の女性です。それ以外の肩書きで判断するのは失礼な話ですよ」
「はいっ…」
もはや一生は、なにも言葉が出て来なかった。
佐知はゆっくり立ち上がると、青木の前に歩み出る。
「青木さん、瑠璃ちゃんを雇ってくださってありがとう」
「はっ!いえ、その、自分はなにも…」
佐知は、視線を落として優しく笑いながら話す。
「結構です」
またもや冷たく佐知が言う。
「私も瑠璃ちゃんも、そんなつもりでお引き受けしたのではありません」
「は、はい。失礼致しました。それではあの、瑠璃様が、畏れ多くも当ホテルで働いてくださっていることに関しては、今一度話し合い、改善を…」
「なぜですか?」
「それは、その。ご子息のフィアンセともあろう方が、当ホテルでアルバイトなど…」
「瑠璃ちゃんは瑠璃ちゃんです。早乙女 瑠璃という一人の女性です。それ以外の肩書きで判断するのは失礼な話ですよ」
「はいっ…」
もはや一生は、なにも言葉が出て来なかった。
佐知はゆっくり立ち上がると、青木の前に歩み出る。
「青木さん、瑠璃ちゃんを雇ってくださってありがとう」
「はっ!いえ、その、自分はなにも…」
佐知は、視線を落として優しく笑いながら話す。