逃すもんか
会社の近くの児童公園。
丁度、空いているベンチがあった。
「史弥。ここ座って」
「どうしたんだよ。平岡さん」
ふぅ〜ふぅ〜と深呼吸する平岡さん。
「史弥!俺さ〜北野さんと結婚を前提でお付き合いすることになった!」
「え〜!おめでとう。良かったね。」
「うん!ありがとう。
昨日、北野さんちに向かう時に史弥が素直な気持ちを伝えれば良いって、アドバイスしてくれただろ?
だからさ〜勇気を出したんだ俺。
そしたら、北野さんが抱えていた辛かった話しをしてくれて、そんな自分でもいいのかって言って、
で〜 俺は大丈夫だって伝えた。
もう一度、結婚を前提に付き合って下さい!って言ったらさ〜OKしてくれたんだよ〜史弥!」
「そして、家まで送ったんだ〜」
「うん。善は急げっていうジャンか〜
だから北野さんのご両親にご挨拶して、
また改めてプロポーズを受けてもらったら、
きちんとご挨拶させてくださいって言った!」
「北野さんのご両親はビックリしてなかった?」
「めっちゃ、ビックリして2人ともそのあと、
俺の名前や会社とか大学はどこの大学だったとか…いろいろ質問されたかな?
でも北野さんが、昨日の試合に出た誠二が俺の弟だって話しをしたらさ〜
なんと!北野さんのお父さんは、
親父たちラグビー部の後輩だったんだよ〜
そしたらお父さんが大喜びで、
「美桜を嫁がせるのが、平岡先輩のお宅ならもちろん大賛成です!」って賛成していただいんだ。