逃すもんか

平岡さんはまたソファーに座り直し、小声で

「じゃあ、フランスで採用結果を聞いてからゆかりちゃんへプロポーズするのか?」

オレは大きく頷いた。

「どっちも良かったな。」

「うん。だから必死で課題製作するつもり」

「うん頑張れ!
そして、ゆかりちゃんへのサプライズ計画は黙ってるからな〜。クク。」

「美桜さんにも絶対に内緒ですよ。」

「うん。わかってるって〜」とニコニコしてた平岡さんだった。

「史弥、婚約指輪で悩んだら俺に聞いてよ」

「いいえ、結構です。」

「ひどい!」

「ハハ。ウソです。困ったら助けて下さいね!」

「ヨシ!任せておけ〜」と平岡さんもオレも笑いあった。
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