逃すもんか

何もやる気が出ない…
何も食べたくない。知らないうちにベッドで寝てた私。携帯の音で起きた。

〜…〜…
「は…い」

「あ、ゆかりちゃん?大丈夫?」

「あ、美桜さん。寝たからだいぶ良くなりましたが、体調が悪いから明日もお休みすることにしました。」

「何か買って持って行こうか?」

「いえ、冷凍したものがたくさんあるので大丈夫です。」

「本当に大丈夫?あ、そう言えば…
柊一さんがね、
友達の結婚式で高知へ行くから土日いないのよ。
ウチで療養したらどう?」

ゆかりはこの気持ちを美桜さんになら相談できそうだと思い

「じゃあ、土曜日に行きます。
すみません。 あと美桜さん…
その時、私の話しを聞いて欲しいんです。」

「え、もしかして大崎さんの事?」

「え、」

「柊一さんは何も言わないんだけど、
大崎さんが今は大事な時で会社休んでるって言ってたから…」

「は…い。そうなんです…」

「うん。わかった。私が迎えに行こうか?」

「いいえ、タクシーで行きます。」

「うん、じゃあアパート出る時に電話してね。」

「はい。じゃあすみません…」ピッ!
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