逃すもんか
京香さんがご飯支度の間、
オレは昇太くんと神経衰弱のトランプをした。

オレは
「7? あれ?さっき確か…ココ!
あ、ちがった〜」

「史兄ちゃん、ここだよ〜ざんねん!」

「あ〜そっちか」

「じゃあ、つぎもぼくだよ。コレとコレ。
コッチの5は…コレかな?ヤッタ。当たった!
コレは、あ、間違えた〜」

「ふふふ。コレはココだよ〜 
アレ?違う!アレ?」
と5歳児相手に負けてしまったオレ。

「昇太くん。オレが負けました。」

「ヤッタ〜僕の勝ち〜 史兄ちゃんは弱いよ」

「うん。ゴメン」

「昇太!何生意気な事を大崎くんに言ってるの。」

「いや、京香さん。本当にオレ敗北なんだよ〜」

「アラ、ホントだ…
2人ともそろそろパパが帰ってくるから片付けよう。」

「は〜い」
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