逃すもんか
美桜はゆかりの話を思い出していた。

え〜と…
『先ずはフランスで職人に採用されることが一番かな。
アッチで働いていけるか、暮らしていけるか。
いろいろと不安材料があるからね。
単身で行くのと夫婦や家族でフランスへ行くのではかなり違うと思うし…』

ふぅ……
ゆかりちゃんは大崎さんにフランスに採用されたら、別れようなんて言われてないジャン!

〈単身で行くのと夫婦や家族で行くにはかなり違う…〉

確かにかなり違うもんね〜

ゆかりちゃんが思い込んでたって事なのか〜
ホッ。あ〜良かった。

美桜は知らないふりして頑張ろうと思った。


その日の夕方
これから披露宴だという柊一から美桜へのメール。

*史弥ははゆかりちゃんがいないから俺に電話をかけてくるはず。
*史弥をうちに呼んでゆかりちゃんの婚約指輪の事を聞く。
史弥がゆかりちゃんにプロポーズすると話しを聞けば…
ハッピー大成功! という作戦だった。
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