逃すもんか
俺のアパートで野郎3人。

「はい。お茶どうぞ」とオレがいれたコーヒー。

「いただきます。」と細野くん。

「いただきます…」テンション低めの平岡さん。

「平岡さん。今日はこれくらいで良いんです…」

「え? そうなの?俺全然話せなかったんだよ?」

「まず、平岡さんのマイカタログ!ちょっと引いてたみなさんだったけど、北野さんは平岡さんが書き込んでいる特徴をじ〜と読んでましたよ〜。」

「ホント?」

「後、高木さんは次回から来ないと思います。」

「あ、もしかして結婚相手を探しているとかか?」とオレが聞くと

「ピンポ〜ン! 人の事根掘り葉掘り質問したでしょう? 身元調査ってヤツですよ〜アレは…」

「まぁ、確かに俺も何学部だったとか聞いてたし、営業成績良いと給料も高いのか?とかさ〜変な質問ばっかりだったし、人の事を条件しか見ない子は俺だって嫌だもん!」

「だから〜次のバーベキューは北野さんと平岡さんで企画して下さいね。」

「え〜」

「俺も大崎さんも地方出身者ですし。」

「わかった。」

「それと、ご飯とか飲み会には時々付き合いますけど、イベントには参加しません。彼女とケンカしたくないですし、浮気の疑念を持たれるのも嫌ですから〜」

「そうだな。彼女が誤解したら困るもんな」とオレが言うと、平岡さんも頷いた。

「でもさ〜今日は細野くんが居てくれて助かったよ。俺と史弥だけならただ、イタリアン食べて終わったと思うし、次のバーベキューなんて考えつかなかったもん。
サンキュー細野くん!」

「どういたしまして。
先輩、俺はこれから彼女からの電話がくるし、
明日地元へ帰ってデートなのでこれで失礼しま〜す」

「「今日はありがとう!」」

「平岡先輩!頑張って下さいね!
おやすみなさい」バタン。と細野くんは帰っていった。
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