逃すもんか
肉を焼きながら、昨日の試合の話しで盛り上がる。

「誠二、昨日はいいプレイで大活躍だったな!」

「ありがとう、おじさん」

「スペアリブいいぞ〜。大崎くんと、北野さんと中島さんからどうぞ! ハイ。」と平岡パパは3人の皿へ。

「熱いから気をつけてな」

「はい。いただきま〜す!」

「おいひぃ〜!」「美味しいです。」「うっめ〜コレ!」

「良かった!さぁ、ママたちもどうぞ。」

「ありがとう。」とママさんたちへ。
そして平岡さんと誠二さんへ。

オレが「レディーファースト……」っと呟く。

隣りにいた中島さんも
「ラガーマンはジェントルマン?」

北野さんがクスクス笑いながら
「ゆかりちゃん、それダジャレ?」

「え、違いますよ〜」と笑っていた。

「それにしてもこのスペアリブ美味いなぁ」

「史弥、北野さん、中島さんどう?ビールもソフトドリンクもあるよ〜」と平岡さんがスペアリブを食べながら飲み物を勧めてくれた。

「平岡さん、このスペアリブは誰が味付けしたんですか?作り方知りたいなぁ」

「ん? 今日はうちのお袋かな?
お袋〜今日のスペアリブの味付けは誰?」

「私だけど、変だった?美味しくない?」

「いや、史弥が美味しいから作り方知りたいんだって!」

「大崎くん、お料理するの?」

「あ、お料理ってほどのものは作れませんが、自炊してるので、今度作ってみようかなぁって」

「おばさんのレシピをあとで紙に書いて渡すね〜」

「ありがとうございます。」とオレは頭を下げる。

「私にも教えて下さい。」と北野さん。
「私も〜」と中島さん。

「いいわよ〜。美味しいって喜んでくれて嬉しいわ〜」
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