逃すもんか
ゆかりは、大崎さんがなぜ本屋で語学コーナーへ向かったのか気になったので、質問した。

「あの〜大崎さん…」

「ん? コレも一口食べる?」

「違います!
そこまで食いしん坊じゃあないですぅ!
そうじゃあなくて〜、さっき本屋さんで語学コーナーへ行ったじゃないですか〜
何語を勉強してるんですか?」

「え、ああ。フランス語」

「フランス語〜!!何で?」

「ああ。中島さんだから信頼して話すね。
この事は社内では平岡さんしか知らないから、絶対に誰にも言わないで欲しいんだ。
北野さんや高木さんにも言わないって約束してくれる?」

「え、そんなに重要なんですかぁ…」

「うん。どう?約束守ってくれる?」

「ハイ!誰にも言いません!」
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