放課後の眠り姫
突然の告白に珊瑚は胸が高鳴る。これは何かの罰ゲームか何かなのか、そう珊瑚が思おうとしていると、珊瑚の頰に莉生の手が触れた。その温もりに触れるだけで、鼓動が早まる。

「僕は、好きでもない人にキスなんてできないよ」

その真剣な顔は、「可愛い男の子」ではなく「かっこいい男の子」だった。珊瑚の胸がギュッと苦しくなっていく。

莉生の顔が近付き、珊瑚は自然と目を閉じる。二人の唇が優しく重なった刹那、珊瑚は胸の高鳴りの答えを知った。










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