放課後の眠り姫
「小鳥くん、残念だけど衣装はーーー」
「あっ、サイズなら大丈夫!もう手直ししたから!僕、裁縫得意なんだよね」
ソーイングセットをかばんから出し、莉生はニコニコと笑う。珊瑚は莉生を置いて、隣の空き教室へ向かった。そこに劇で使う衣装は置かれている。
「嘘……」
莉生のサイズで作られていたはずのお姫様のドレスは、丈が少し長くなっていた。逆に王子様の衣装はパンツの丈が短くなっている。昼間、一度衣装を着て練習を体育館でした時は丈は短くなっていなかった。
「短時間でこんなことできるなんて……」
やっぱり、男女逆で生まれた方がよかったのに。傷付きながらも、珊瑚はそんなことを頭の中で考えていた。すると、ポンと優しく肩を叩かれる。
「ね?役を変えても問題ないよ!」
花が咲いたような笑顔で莉生は言う。だが、サイズを手直ししてもらったところで、珊瑚は王子役を変わるつもりではないのだ。
「小鳥くん、サイズは元に戻してほしい。お姫様役は小鳥くんがやるべきだからさ」
「あっ、サイズなら大丈夫!もう手直ししたから!僕、裁縫得意なんだよね」
ソーイングセットをかばんから出し、莉生はニコニコと笑う。珊瑚は莉生を置いて、隣の空き教室へ向かった。そこに劇で使う衣装は置かれている。
「嘘……」
莉生のサイズで作られていたはずのお姫様のドレスは、丈が少し長くなっていた。逆に王子様の衣装はパンツの丈が短くなっている。昼間、一度衣装を着て練習を体育館でした時は丈は短くなっていなかった。
「短時間でこんなことできるなんて……」
やっぱり、男女逆で生まれた方がよかったのに。傷付きながらも、珊瑚はそんなことを頭の中で考えていた。すると、ポンと優しく肩を叩かれる。
「ね?役を変えても問題ないよ!」
花が咲いたような笑顔で莉生は言う。だが、サイズを手直ししてもらったところで、珊瑚は王子役を変わるつもりではないのだ。
「小鳥くん、サイズは元に戻してほしい。お姫様役は小鳥くんがやるべきだからさ」