大正浪漫 斜陽のくちづけ
 頷くと、さらに追いつめるように絞るように吸われ、甘い声が唇から漏れてくる。

「いい子だ」

 一度唇を胸元から話すとスカートをたくし上げ、下着をずらして秘裂に指を這わせた。身体の内部を撫でられると、ねだるように内部が蠢くのが自分でもわかった。

 すでに濡れそぼったところをぐちゃぐちゃにかきまぜられ、抽挿を繰り返されるうち、段々と意思とは無関係に心地よくなってくる。
 下半身が蕩けそうで、頭にも血が上り、もうわけがわからない。

「もう無理です」
「どうした? 指だけでいきそうなの?」

 そう言って、床に跪くと指で和毛をかき分け、花芽を舌で撫で上げる。

「あっ」

 指を出し入れされながら、唇で敏感な部分を吸われると、あっという間に達してしまった。後ろの扉にもたれていなければ、とてもじゃないが立っていられない。

「日に日に感じやすくなってるな」

 満足そうに見上げながら、相楽は凛子の体液で濡れた己の指を舐めた。
 あまりに淫らなその仕草に思わず目を逸らす。

「入れるよ」

 立ち上がりベルトを外し、前を寛げると、凛子の片足を持ち上げそのまま侵入する。

「あっ!」
「辛い?」

 気遣う言葉とは裏腹に、一気に奥まで貫くと、返事も待たずに動き出した。

「やっ」

 まだ敏感なままなそこを抉られるのは辛い。

「いいのか。凛子」

 いつになく焦燥だった。
 扉に体を押し付けられ、逃げ場をなくして敏感な花芽を腰でぐりぐりと刺激されるとすぐにでも気をやりそうになる。
 ぎしぎしと音を立てて扉が軋む。

「首に手を回して」

 言われるまま、しがみついて耐えていると、廊下で足音が響いた。

「誰か来る……」

 一度動きを止め、やめてくれるのかと思ったのも束の間、ゆっくりと抉るように内部を穿かれて、凛子が弱い部分をじっくりと攻められた。

「あ、やめ。んっ」
「静かにしたほうがいいんじゃないか」

 意地の悪い目をしていている。凛子をねちねちと苛めるほど、興奮が高まるようだ。足音が遠ざかったあとも、執拗に凛子を焦らすのをやめなかった。

「もうだめ」

 立てなくなった凛子の腰を持ち上げると、最奥を圧迫するように刺激され、その瞬間凛子は達した。

「はぁはぁ」
「四つん這いになって」

 相楽はすでに果てぐったりとした凛子を床に下すと、今度は後ろから交わろうとした。
 こんな格好はしたことがないが、もう引いてくれないだろうこともわかっていた。

「恥ずかしい」
「凛子は恥ずかしいのが好きだろう。どこにも行くな」

 律動が早まり、再び官能の渦に飲まれていく。心地よく凛子は意識を手放した。

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