愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~

「南の結婚。どう思ってるの?」


いったいなにを聞くつもりなのか、小西と一緒に南も千賀子を見つめた。


「高校からの友人の結婚式だぞ? 瀬那さんだって大事な先輩だし、おめでたい以外になにがある?」


まったくその通りである。
南は深く頷いた。


「えー? 本当にそう? 心から祝福できる?」
「なんだよ、なにが聞きたいんだ?」


疑いを深める千賀子に小西は苛立ちを隠せない。


「そうだよ、千賀子。どうしたの?」
「南をずっと好きだったでしょ?」


小西は飲んでいたホットコーヒーを噴き出しそうになった。
慌ててナフキンで口元を拭い、千賀子を恨めしげに睨む。


「な、なんだよ、それ」
「そうよ、千賀子。変なこと言わないで」
< 240 / 267 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop