愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~

「高級ホテルみたい」


案内されて中に足を進め、エレガントな家具や内装に感心する。
彼によれば大使館から用意された部屋であり、職員が代々使っているという。


「何部屋あるの?」
「リビングとダイニングのほかにベッドルームと書斎がある」


ざっと案内されたどの部屋もホテルライクで生活感があまりない。綺麗に保たれているのは週に一度入るハウスクリーニングのおかげだそうだ。


「パスタでいいか?」


碧唯がグレーのエプロンを身につけてキッチンに立つ。それだけで画になってしまうのは、容姿の素晴らしさゆえである。


「本場イタリアのパスタね! 楽しみ~」
「味の保証はしないぞ」


パントリーから取り出した乾燥パスタを大きな鍋に投入した。
< 49 / 267 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop