愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~
「それなら不安になる必要はない。南なら大丈夫だ」
どう大丈夫なのか今ひとつわからないが、日本から遠く離れているため碧唯の言葉だけが頼り。信じるしかない。
公の場で結婚予定の女性がいるとアピールするのは、碧唯が信用を得るために必要でもある。この結婚の目的のひとつだ。
「がんばります」
右手で拳を握って見せると、碧唯は「気合十分だな」と笑った。