学校1人気の先輩は私だけを溺愛する。〜番外編〜
「いつになったら言うの〜?」
放課後、廊下に上原さんの大きな声が響き渡る。
あ……また話してるのかな……。
「ん〜……明日言おうかな。付き合ってみたけど何か……あんまりだったし」
「え〜⁈最低〜!」
明日……この関係を断ち切ることができるんだ。この説明できない関係を。
「愛奈ちゃん……ちょっといい?」
「……うん」
終わるんだ。この関係は。
「あのさ……別れて、ほしいんだ」
「……分かった」
「ごめん、ありがとう」
太陽くんの歩き進める背中をみる。
「あ、れ?」
涙……?
楽しかったな……初めて告白されて。
いい思い出だ。だから……悲しい。
また恋なんてしても、悲しくて、苦しくて、女の子に恨まれるだけ。
それなら……誰とも付き合わない。
過去、終わり。