なぜか推しが追ってくる。
オフショットは尊い
▽
「……へ、何て?」
恭くんが演劇部見学に来た数日後。
学校に着くなり、わたしはなぜか待ち構えていた恭くんにつかまった。
そしてとても良い笑顔で「今から舞台の稽古があるんだけど一緒に来ない?」と聞かれ、間抜けな声で聞き返したのだった。
「だから、もうすぐ俺が主演させてもらう舞台があるんだけど」
「もちろん存じ上げておりますとも。サトウレナ先生の少女漫画が原作のやつでしょ?」
「今その稽古の最中で」
「うん」
「見学に来ない?」
「だからその流れがわからないんですけど??」
そういう場は関係者以外をほいほい入れていいものじゃない。
高校の演劇部の見学に行くのとはわけが違うのだ。
……もちろん興味がないわけじゃないですが。
本番という完成したものだけでなく、まだ不完全で成長途上の推しも見たいという思いもある。すごくある。
だけ、どっ……!
「……へ、何て?」
恭くんが演劇部見学に来た数日後。
学校に着くなり、わたしはなぜか待ち構えていた恭くんにつかまった。
そしてとても良い笑顔で「今から舞台の稽古があるんだけど一緒に来ない?」と聞かれ、間抜けな声で聞き返したのだった。
「だから、もうすぐ俺が主演させてもらう舞台があるんだけど」
「もちろん存じ上げておりますとも。サトウレナ先生の少女漫画が原作のやつでしょ?」
「今その稽古の最中で」
「うん」
「見学に来ない?」
「だからその流れがわからないんですけど??」
そういう場は関係者以外をほいほい入れていいものじゃない。
高校の演劇部の見学に行くのとはわけが違うのだ。
……もちろん興味がないわけじゃないですが。
本番という完成したものだけでなく、まだ不完全で成長途上の推しも見たいという思いもある。すごくある。
だけ、どっ……!