なぜか推しが追ってくる。
舞台には、ヒロイン役である原さんがきちんと立っていた。
とりあえずそのことに一安心。
あとは、本人も自信なさげだった演技。
……原さんはちゃんと真剣に向き合って、練習を重ねていたんだ。きっと大丈夫。
わたしは祈るような思いで舞台を見つめた。
「『ああ、やだやだ緊張するなあ新しいクラスってのは。お願いですどうか知ってる人がいますように!』」
入学式を終えたヒロインが、初めての教室にドキドキしながら入るシーン。
思わず、口元が緩んだ。
何だよ原さん。
めちゃくちゃ……良くなってるじゃないか。
この前見たときみたいな、“気弱なはずなのに何だか自信が透けて見える原麗華っぽいヒロイン”じゃない。
原作読者でも、ちゃんと受け入れられそうなキャラを演じられている。
「『あ、さっき廊下でぶつかった子だよね。怪我はなかった?』」
そして恭くん演じるイケメンクラスメイトも登場。待ってました!!!
ああもう……ホントにかっこよすぎる……好きだあ。