なぜか推しが追ってくる。
推しとデートをすることになってしまった件
▽
「天羽くん、ポップコーン買う?」
無事にマスクと帽子を調達した後。
ちょっと怪しい感じになってしまったけど、溢れ出るオーラをかなり抑えることに成功した恭くん。わたしたちはようやくショッピングセンター内の映画館にやってきた。
「うん、買う買う。あ、そうだ、せっかくだから大きいサイズ買ってシェアしようよ」
「……」
無邪気にそんなことを言われたので、ちょっと想像してみる。
暗い館内で、スクリーンの方を見ながら手探りで同じポップコーンを食べる。
意図せず手が触れて「あっ、ごめん」ってなってちょっと照れくさく……。
……だめだ。それカップルがやるやつだ。
「いや、小さいのそれぞれ買おう」
「そう? Lサイズ買った方がお買い得じゃない?」
「わたしは天羽くんと違う味食べるから!」
「別に瑞紀ちゃんが食べたい味で良いけど……」
「天羽くんが塩味選んだらわたしはキャラメル味が食べたくなるし、天羽くんがキャラメル味を選んだらわたしはバター醬油がよくなるの!」
「天羽くん、ポップコーン買う?」
無事にマスクと帽子を調達した後。
ちょっと怪しい感じになってしまったけど、溢れ出るオーラをかなり抑えることに成功した恭くん。わたしたちはようやくショッピングセンター内の映画館にやってきた。
「うん、買う買う。あ、そうだ、せっかくだから大きいサイズ買ってシェアしようよ」
「……」
無邪気にそんなことを言われたので、ちょっと想像してみる。
暗い館内で、スクリーンの方を見ながら手探りで同じポップコーンを食べる。
意図せず手が触れて「あっ、ごめん」ってなってちょっと照れくさく……。
……だめだ。それカップルがやるやつだ。
「いや、小さいのそれぞれ買おう」
「そう? Lサイズ買った方がお買い得じゃない?」
「わたしは天羽くんと違う味食べるから!」
「別に瑞紀ちゃんが食べたい味で良いけど……」
「天羽くんが塩味選んだらわたしはキャラメル味が食べたくなるし、天羽くんがキャラメル味を選んだらわたしはバター醬油がよくなるの!」