さんたさんって、信じてる?
「おほしさまおほしさま。ルナのねがいをきいてください。」
つめたくなってうごかしづらいくちびるを、うごかす。
そのとき。
「何喋ってんだよ!黙れクソガキ!」
まどがあいた。
ママがこわい顔でルナを見ている。
「あ、ママ。ルナ、おほしさまにおねがいしようとしていたの。ルナが悪い子だからさんたさんが来ないんだもん。ルナ、いい子になるからって。」
ママはひょうじょうをすこしも変えなかった。
「サンタぁ!?あんたみたいな子に来るわけないじゃん。」
ママはルナに何かなげた。
バサッと音がして、おちる。
「それでも読んでな。プレゼントだよ。あー、もう、ルナなんかいなくなっちゃえばいいのに。ルナなんかいない方が、あたしには幸せなのに。」
ママは、それだけ言うとまたまどをしめたの。
ルナはなげられたものをひろいあげた。