【コミカライズ企画進行中】透明令嬢の報復〜絶望の炎と甘い闇〜
「ハリエット、お姉様……?」

「受けるだけ無駄。どうせ魔力もないんだから変わらないわ」

「……イーヴィー?」

「気安く名前を呼ばないで。こんなお荷物を皆の前に出すなんて、わたくし達の不利になるじゃない」

「鏡を見て出直してきたら?ずっとあの部屋にいればよかったのにね」

「え……!?」


足首に違和感を感じて下を見ると、地面に飲み込まれるようにして動けなくなっている。
バランスを崩しそうになり柱で体を支えた。


「何、これ……?」

「ずっと部屋にいればよかったのに……!本当、お父様とお母様の言う通り。目障りなのよ!」

「ここに居なさい」

「行かせて下さい……っ!やっと、やっと私はっ」

「……お黙り」


何故か喉が詰まったように声が出なかった。
魔法で何かされたのだと、そう理解できた。


「──ッ!?」

「じゃあね、役立たず」

「最初からアナタに魔力なんてないんだから、判断しなくても一緒でしょう?」

「ウフフ……!」

「……アハハハッ」

「……ッ!」
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